原油が4ドル52セント下げて、米10年債は5%を割りました。それでもドル円は157円50銭です
- 原油安の理由は、米国とイランの外交への期待だそうです。トランプ大統領が今週の国連総会に合わせて、イランのペゼシュキアン大統領との会談に応じる可能性を示しています
- 下がったのは10年債で、2年債は4.751%と前日より少し上がっていました。FRB高官2人が利上げに前向きな発言をしています
- 今日のアジア時間は、ユーロ円とポンド円がドル円より大きく上げています。東京のいない昼に売られているのは円のほうです
原油が下がれば、日本の輸入の支払いが軽くなる。米国の長期金利が下がれば、日米の金利差が縮む。どちらも教科書どおりなら円買いの材料です。昨夜はその二つが同時に出ました。それなのにドル円が157円台の真ん中から動かないのはなぜか。今日は昼までの値動きと、昨夜の米国の金利を並べて考えてみます。
昨夜のニューヨーク
みんかぶの終値記事によると、WTI原油の10月限は1バレル95ドル78セントで、前日から4ドル52セント下げました。同じくみんかぶの債券市況は、米10年債利回りが4.953%まで下がって5%を割ったと書いています。理由はどちらも同じで、米国とイランの緊張がやわらぐことへの期待です。トランプ大統領が国連総会の場でペゼシュキアン大統領と会う可能性を示したことが効いたらしい。
株は素直に喜びました。ナスダックは2.26%高。今週予定されている米中首脳会談への期待も重なっています。
2年債は下がっていない
同じ債券市況の数字をもう一行見ると、2年債は4.751%で、前日より0.007%上がっています。長い金利は原油に引っ張られて下がり、短い金利はほとんど動いていない。2年債と10年債の差は25bpから21bpに縮みました。
2年債を支えたのはFRBの人たちの発言でしょう。みんかぶがまとめたニューヨーク時間の発言を見ると、ムサレム・セントルイス連銀総裁は追加の利上げが必要になる可能性が高いと話し、グールズビー・シカゴ連銀総裁も、供給ショックが長引くならFRBは無視できないと言っています。FRBは先週、2023年以来の利上げをしたばかりです。
私の見立てでは、いまのドル円は10年債より2年債の動きに付いています。原油が下がっても、FRBが次の利上げを取り下げない限り、ドル円の下げは続きにくい。反対に、原油安を受けてFRBの誰かが様子見に寄る発言をしたら、そのときは素直に円高に振れると思っています。
東京が休みの昼
7時から13時までの動きを並べます。ドル円は157円36銭から157円50銭。ユーロ円は180円38銭から180円70銭、ポンド円は210円36銭から210円76銭で、クロス円のほうが大きく上げました。ポンドドルは1.3369ドルから1.3382ドルへ、ユーロドルは1.1467ドルから1.1476ドルへと、ドルは少しだけ売られています。ドルが少し売られたのに、それ以上に円が売られた。だからドル円も上がった、という形です。
昨日の10時台に156円57銭まで下げたところからは、90銭ほど戻したことになります。昨日の下げが円買いだったので、今日はその巻き戻しに見えます。
今夜はボウマン副議長がロンドンで話します。日本時間22時30分からで、テーマは銀行のストレステストなので、金利の話が出るかどうかは分かりません。それから訂正をひとつ。昨日の記事でジェファーソン副議長の講演を22日と書きましたが、FRBの予定表を見直したら23日でした。日本時間では23日の23時20分ごろです。カレンダーを直しながらコーヒーを淹れ直しました。東京が開くのは24日の木曜です。
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