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テクニカル入門

早朝にスプレッドが広がる理由。日本時間の何時から何時が危ないか、原則固定の時間帯の読み方

この記事のポイント
  • スプレッドが広がるのは、値段を出す銀行が少ない時間。ニューヨークが閉まって東京が開くまでの日本時間5時から8時台が中心
  • GMOクリック証券FXネオはドル円0.2銭の原則固定が9時から翌3時まで、それ以外は3.8銭。DMM FXはコアタイムが9時から翌5時で、5時から9時は0.2〜3.9銭(いずれも2026年11月5日に公式サイトで確認)
  • 早朝の広がり自体は避けられない。夜のうちに決済しておくか、早朝に成行で触らないか、どちらかを決めておく

夜勤の終わりごろ、日本時間の5時を過ぎると、見ていたドル円のスプレッドがすっと広がります。0.2銭だったものが1銭、2銭、ときには5銭を超える。値段そのものはほとんど動いていないのに、売値と買値の差だけが開く。初めて見たときは配信の不具合かと思いましたが、毎日ほぼ同じ時刻に起きるので、不具合ではなく市場の都合だと分かりました。この記事では、その都合の正体と、国内の会社が何時から何時を例外にしているかを書きます。

なぜ早朝だけ広がるのか

FX会社が画面に出している売値と買値は、会社が勝手に決めている数字ではなく、カバー先と呼ばれる銀行などから受け取った値段をもとに作られています。銀行が狭い幅で値段を出していれば、会社も狭い幅で出せる。銀行が出すのをやめたり、幅を広げたりすれば、会社の画面も広がる。スプレッドの正体は、その時間にどれだけの参加者が本気で値段を出しているかの反映です。

日本時間の早朝は、その参加者がいちばん少ない時間です。ニューヨークの取引は現地の17時、日本では冬時間なら朝7時、夏時間なら6時に一区切りがつきます。その少し前からニューヨークの銀行はポジションを閉じにかかり、新しく値段を出すことに慎重になる。一方で東京の銀行が本格的に値段を出すのは8時から9時ごろ。この間、相場を支えているのはウェリントンとシドニーだけで、取引量が薄い。だからスプレッドが広がります。

もう一つ、ニューヨークの終わりの時刻は会社の内部処理の時刻でもあります。日付をまたぐ処理、スワップの付与、建玉の評価。会社によってはこの前後に数分間の取引停止があり、再開直後はカバー先の値段がそろっていないことが多い。松井証券FXの取引ルールには、火曜から土曜の5時55分から6時10分(冬時間は6時55分から7時10分)がデータ一括処理の時間だと書いてありました(2026年11月5日確認)。こういう区切りの直後が、1日のうちでいちばん幅が開きやすいところです。

ちなみに、広がり方は毎日同じではありません。前の夜に大きな材料があった日や、米国の祝日の翌朝は長く広がったまま。逆に、何もない火曜の朝は5時台でも0.5銭くらいで済むこともある。私が見てきた範囲では、だいたいの形はあるが幅は読めない、というのが正直なところです。

原則固定の時間帯を公式サイトで読む

国内の会社が広告に出しているスプレッドには、ほぼ必ず原則固定、例外ありの但し書きがついています。この原則固定が適用される時間帯が、会社ごとに決まっている。ここを読めば、その会社が何時から何時を危ない時間と考えているかが分かります。

GMOクリック証券FXネオの場合、ドル円0.2銭の原則固定は各営業日の午前9時から翌午前3時までで、それ以外の時間帯は3.8銭と書かれています。DMM FXはコアタイムが午前9時から翌午前5時、それ以外の午前5時から午前9時はドル円0.2〜3.9銭。DMMの注記には、月曜の午前7時から8時ごろは流動性が下がるため広がる場合がある、という例も挙がっていました(いずれも2026年11月5日に公式サイトで確認)。表の0.2銭はどちらも同じですが、3時に固定が終わる会社と5時まで続く会社がある。ここは差がつくところです。

読み方として覚えておきたいのは、例外時間帯の数字は上限ではなく目安だということです。3.8銭と書いてある会社でも、材料のある朝はそれ以上に開くことがありますし、逆に実際には1銭で収まっている日も多い。会社側も例外時間帯については広がることがあると書くだけで、必ずこの幅だとは言っていません。SBI FXトレードのように、公式サイトに時間帯別のスプレッド実績を載せている会社もあるので、気になる人はそこを見ると実際の形がつかめます。

各社の時間帯を並べて見たいときは口座比較のページのカードから公式サイトへ飛べます。カードの数字は表の0.2銭が中心なので、原則固定が何時までかは、各社の公式ページの但し書きまで読んでください。

何時から何時を避けるか

私の目安は、冬時間なら5時から8時半、夏時間なら4時から8時半です。危ないと感じる順に並べると、いちばんはニューヨークの区切りの前後30分。次が7時の東京の寄り付き直前。8時半を過ぎて東京の銀行が出そろうと、ほとんどの会社で表どおりの幅に戻ります。9時の原則固定の開始を待てばさらに確実ですが、そこまで待たなくても落ち着いていることが多い。

この時間帯に避けたいのは、成行での新規と決済です。特に決済。夜に持ったポジションを、朝起きて成行で閉じる人が多いのですが、6時台の成行決済は普段の10倍以上のコストを払っていることがあります。1万通貨で3銭広がれば300円、0.2銭なら20円。差額の280円はチャートに出てこないので、気づかないまま毎朝払い続けることになります。

逆指値を置いて寝る人も、スプレッドの広がりで切られることがあります。買いポジションの逆指値は売値で判定されるので、チャートの値段がそこまで来ていなくても、売値だけが下に広がって届けば約定する。この仕組みは指標発表の前後の記事にも書きましたが、早朝も同じことが起きます。対策は、逆指値を早朝のスプレッドの幅で届かない距離に置き、その分ロットを落とすこと。あるいは、夜のうちに決済して持ち越さないこと。私は後者が多いです。

ついでに言うと、この時間帯はチャートの上でも妙なヒゲがつきやすい。5分足に長い下ヒゲが1本だけ出ていて、よく見ると6時2分。こういうヒゲは参加者が少ないところに注文が1本入っただけのことが多く、翌日以降に効く節目として扱うには弱いと私は見ています。コーヒーが切れている時間でもあるので、判断は夜に済ませておきたい。

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ヨル教授メモ: 早朝のスプレッドを比べるなら、表の0.2銭ではなく、原則固定が何時に終わるかを見てください。3時で終わる会社と5時まで続く会社では、ニューヨークの引けまで持つ人にとっての条件がまるで違います。それと、朝の成行決済をやめるだけで、月に数百円から数千円が勝手に残ります。
実際の相場ではどう動くか。毎朝の相場観もあわせてどうぞ →
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FXは証拠金取引のため、相場の変動により預けた証拠金を上回る損失が出ることがあります。各社のリスク説明を確認のうえ、ご自身の判断でお申し込みください。

タグ: スプレッド早朝取引時間初心者
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