デモトレードは意味がある?向いている人と、本番に移るタイミングの決め方
- デモで身につくのは注文の出し方と画面の操作。成行と指値と逆指値の違いや、取引数量の入れ間違いは、デモのうちに潰せる
- 損失が本物のお金ではないので、損切りの判断はデモでは鍛えにくい。デモで勝てていた人が本番で崩れるのは、たいていここ
- 本番に移る目安は日数ではなく、決めた手順どおりに注文を出せるようになったか。移るときは最小単位から
デモトレードをどれくらいやったら本番に移っていいのか。よく聞かれます。私の答えは、何日という数字より先に、何を練習しているのかを決めてください、です。デモには得意なことと、仕組みの上でどうしてもできないことがあります。
デモで練習できること
デモ口座は、仮想の資金を使って本番とほぼ同じ画面で取引できる口座です。多くのFX会社が用意していて、本口座とは別に申し込めるところもあります。使える期間や仮想資金の額は会社ごとに違うので、申し込みのときに確認してください。
いちばん役に立つのは注文の操作です。成行、指値、逆指値の違い。新規の注文と決済の注文の区別。IFDやOCOのように注文を組み合わせる方法。本番で初めて触ると、逆指値を置いたつもりが指値になっていた、という取り違えが起きます。私も最初の頃に一度やりました。
取引数量の入力も、デモで確かめておきたいところです。数量欄の単位が1通貨なのか1,000通貨なのか1万通貨なのかは会社によって違い、1と入れたときに何通貨の注文になるかは画面を見ないと分かりません。桁を1つ間違えれば、損益も10倍です。
指標発表の時間にデモの画面を開いておくのも悪くないです。値段がどれくらいの速さで動くかを目で見ておくだけで、本番で慌てにくくなります。ただ、スプレッドの広がり方や約定の滑り方がデモと本番で同じとは限りません。そこはデモの数字をうのみにしないでください。
デモで鍛えられないこと
損切りです。デモの口座で10万円が減っても痛くありません。だから逆指値に届きそうになっても、デモなら淡々と切れます。本番で同じことができるかは別の話で、自分のお金が5,000円減る場面になると、逆指値を少し遠くへずらしたくなる。このずらしたくなる気持ちは、デモでは出てきません。
デモで勝ち越していた人が本番で崩れる理由は、手法より先にこちらにあることが多いと私は見ています。取引量も同じで、仮想資金が大きいと1万通貨や10万通貨を気軽に入れてしまい、その感覚のまま本番に来ると危ないです。
なので、デモの成績はあまり信用していません。勝ったか負けたかより、決めた手順どおりに注文を出せたかを記録したほうが、あとで役に立ちます。
本番に移るタイミング
私が目安にしているのは日数ではなく、次の2つができるかどうかです。エントリーと同時に逆指値まで入れる操作を、迷わずできること。数量欄に何を入れれば何通貨になるかを、自分の言葉で説明できること。早い人なら数日で届きます。デモを1か月続けることに、あまり意味はないと思っています。
移るときは、いちばん小さい単位から始めます。1通貨や1,000通貨から取引できる会社なら、1回の損失が数円から数百円で済むので、自分のお金で損切りする経験を安く積めます。最小単位は会社ごとに違うので、口座比較のページで先に見ておくと選びやすいです。
本番に移ってからの最初の数週間は、取引の回数を減らして、1回ごとに記録を残すのがおすすめです。どこで入って、逆指値をどこに置き、途中で動かしたかどうか。動かした回があれば、それがデモでは見えなかった部分です。数字が小さいうちに自分の癖を見つけておけば、取引量を増やすのはそのあとで間に合います。取引量を上げるのは、記録を見返して逆指値を一度も動かしていない週が続いてからでいいと思います。
デモが向いているのは、口座をまだ開いていない人と、新しい取引ツールに乗り換えたばかりの人です。すでに本番で取引していて、手法を試したいだけなら、最小単位の本番のほうが得るものは多いはずです。コーヒー片手に値動きを眺めているだけのデモは、正直あまり身になりませんでした。
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