月曜朝の窓開けとは。金曜の終値と週明けの始値がずれる仕組みと、週末に持ち越すときの備え
- 窓は、土曜朝から月曜朝までに出たニュースを月曜の最初の値段がまとめて織り込むことで開く。国内の会社の多くは月曜7時に再開(SBI FXトレードと松井証券FXは月曜7時、2026年10月12日確認)
- 週末に持ち越した逆指値は、窓に飛び越えられると設定した値段では約定しない。月曜の最初の値段で成行になる
- 窓はたいてい数銭から数十銭で、開かない月曜のほうが多い。備えは金曜のうちにロットを減らすか、持ち越さないかの二択
株式市場は平日の昼間しか開いていないので、前日の終値と翌日の始値がずれるのは珍しくありません。FXは平日24時間動くので、そのずれが起きるのは原則として週に一度、月曜の朝だけです。土曜の早朝に止まった値段と、月曜の朝に戻ってきた値段のあいだに空白ができる。チャートでろうそく足のあいだに隙間が見えるので、窓と呼ばれています。
窓が開く仕組みと時間
国内FXの取引は、金曜のニューヨーク市場が閉まる土曜の早朝で止まります。終了の時刻は会社ごとに違っていて、SBI FXトレードは夏時間で土曜5時30分、冬時間で6時30分まで。松井証券FXは5時55分(夏)と6時55分(冬)です。再開はどちらも月曜7時でした(2026年10月12日に各社の取引ルールのページで確認)。土日のあいだ、注文は出せません。
その間も世界は動いています。土曜に要人の発言が出る、日曜に選挙の結果が出る、週末に中東で何かが起きる。本来なら値段が少しずつ反応するはずの材料が、月曜の最初の一本にまとめて乗ります。だから金曜の終値から離れたところで始まる。これが窓の正体で、月曜の始値が金曜より上なら上窓、下なら下窓と呼び分けるようです。
ちなみに、国内の会社が開く7時より前に相場は動いています。ウェリントンやシドニーの市場が先に開くからで、海外のレート配信を見ると5時台にはもう気配値が出ているらしい。国内の口座で見える7時の始値は、その気配を引き継いだものです。国内の口座しか持っていない人は、7時の始値がすでに窓の底(上窓なら天井)だと考えておくくらいでいいと思います。
窓の大きさは、たいてい思ったより小さいです。当サイトで9月の月曜を2回記録していますが、9月21日は金曜の終値156円88銭に対して早朝の気配が156円83銭で、ほぼ窓なし。9月14日も金曜のNY終値から数銭の範囲で始まり、動いたのは仲値のあとでした。私が見てきた範囲では、1円を超える窓は年に数回あるかないか。ただ、その数回が自分の持ち越しに当たると痛い。問題は頻度ではなく、当たったときの大きさのほうです。
持ち越したポジションに起きること
逆指値を置いて週末を越えたとします。金曜の終値が157円で、買いポジションの逆指値を156円50銭に置いていた。月曜の始値が156円ちょうどだと、逆指値は156円50銭では約定しません。逆指値は条件に触れた時点で成行になる注文なので、月曜の最初の値段、つまり156円で切られます。想定していた損失50銭が1円。これが週末持ち越しのいちばん具体的なリスクです。
証拠金維持率も同じです。金曜の夜に維持率が120%あっても、月曜の始値で評価しなおすと窓の分だけ一気に下がります。ロスカットの基準を割っていれば、始値で執行される。途中の値段は存在しないので、150%を割ったら減らそう、という段取りは月曜の朝には使えません。
月曜7時台のスプレッドも広めです。参加者が少ない時間なので、普段0.2銭の会社でも再開直後は何倍かに広がっていることがある。窓で切られたうえに、スプレッドでもう一段削られる朝になります。早朝のスプレッドの話は別の記事で書く予定なので、ここでは7時ちょうどに成行で逃げるのがたぶん一番高くつく、とだけ。
スワップも関わります。土日分のスワップは週の途中の決まった曜日にまとめて渡されるので、週末そのものに3日分がつくわけではありませんが、持ち越したポジションの向きによっては支払い側です。曜日の仕組みは文末のスワップポイントの記事に書きました。
逆に、窓が自分に有利な方向へ開くこともあります。ここは忘れられがちで、持ち越しは片方向の賭けではありません。有利な窓は埋まりやすいと言われていて、月曜の午前中に金曜の終値まで戻る動き、いわゆる窓埋めを狙う人もいるようです。私は、埋まることもあれば埋まらないこともある、としか言えません。統計で確かめた数字を持っていないので、ここは正直分からない。
金曜の夕方に決めておくこと
備えは2つしかありません。持ち越さないか、持ち越す量を減らすか。
私は地政学のニュースが続いている週は、持ち越すロットを普段の半分以下にしています。半分にすれば、1円の窓で切られても損失は普段の50銭分。1回の損失の上限を先に決めて、その中に窓の分まで含めておく考え方で、上限からロットを逆算する手順は2%ルールの記事にあります。
もう一つ、金曜の夜に自分の口座の土曜の終了時刻を確認しておくこと。夏時間と冬時間で1時間ずれますし、会社によって5時30分だったり6時55分だったりします。今年は11月1日から冬時間に切り替わります。終了時刻を過ぎると、持ち越すつもりのなかったポジションまで月曜まで残る。各社の取引時間は口座比較のページのカードから公式サイトへ飛べるので、自分の会社の時刻だけは一度見ておいてください。
今日は東京がスポーツの日で休みですが、FXは普通に動いています。東京が休みの月曜は参加者が少ないぶん、7時に開いた窓が昼まで埋まらずに残ることもある。こういう日はコーヒーだけ飲んで、観察日誌に書くことがない、で終われたら上出来だと思っています。
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