9月のことは何も言いませんでした。それでもドルが買われて、160円まで6銭です
- ウォーシュ議長の講演原稿によると、PCEの前年比は3.7%、6か月では年率4.1%。夏の指標は予想より良かったが基調が改善したとは思えない、という言い方でした
- 9月のFOMCをどうするかには触れていません。締めの一文は「決定ではなく規律にコミットする」。それでも市場はタカ派と受け取り、ドル円は159円71銭から159円94銭まで上げています
- 同じ時間にユーロドルは1.1650ドルから1.1612ドル、ポンドドルは1.3585ドルから1.3543ドル。ユーロ円もポンド円も下げているので、これは円売りではなくドル買いです
まだ夜勤の途中です。いつもは寝る前に書くのですが、今夜は講演を見た足でそのまま書いています。コーヒーがまだ半分残っています。
演題は決済の話でした
カンザスシティ連銀のシンポジウムで、演題は「金融イノベーション、決済と政策への含意」。原稿の冒頭で、これから話す中身の見取り図を出しながら「ただしこれをフォワードガイダンスとは呼ばないでください」と釘を刺しています。就任後はじめての講演でそこから入るあたりが、この議長らしいところです。
雇用については心配していないようでした。失業率4.1%は歴史的に見て低い、労働市場は安定している、と評価しています。問題は物価のほう。PCEの前年比が3.7%、6か月では年率4.1%。CPIもコアも高い。どの指標も完璧ではないが同じ話をしている、と書いたうえで、いまFRBが主に見るべきは物価だと言い切りました。
PCEを199の品目に分解した話も出てきます。前年比3%を超えて上がっている品目が全体の54%。パンデミック後の77%からはだいぶ下がったが、その前の20年間の32%と比べればまだ高い。そのうえで、この夏のPCEとCPIは予想より良かったけれど基調が改善したとは思えない、と続けています。今夜いちばん重かったのはこの一文だと思います。
160円まで6銭
ドル円は講演が始まった23時ちょうどが159円71銭。10分後に159円87銭、15分過ぎには159円92銭、日通しの高値は159円94銭です。160円まで6銭。ここまで来ると値動きよりも、日本の当局が何をするかのほうが気になります。財経新聞は今日の見通しで、160円に近づくと介入警戒で上値が重くなりやすいと書いていました。私も同じ見方です。
円は今夜の主役ではない
ほかの通貨も見ておきます。ユーロドルは1.1650ドルから1.1612ドル、ポンドドルは1.3585ドルから1.3543ドル。どちらもドルが買われた形です。ところがユーロ円は185円79銭から185円59銭、ポンド円は216円70銭から216円51銭と、むしろ下げている。
つまり円は売られていません。ドル円が上がったのはドルが買われたからで、円の側に何か起きたわけではない。ここを取り違えると、週が明けたときに「円安が進んだ」という前提で入ってしまいます。ドル要因で上げたものは、ドルの材料が変われば同じ道を戻ります。
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