今朝の円売りは日銀ではなく原油の話でした、160円は目の前です
- 18日の東京時間のドル円は159円31銭から159円77銭。朝方に46銭ほど下げる場面があったものの、その後は159円60銭台まで戻したと財経新聞にありました
- 外為どっとコムの中村勉氏は、目先のドル円を動かしているのは日銀の9月利上げ観測より原油高だと書いています。中東情勢の長期化で原油が上がり、貿易赤字の拡大を通じて円が売られるという道筋です
- 160円は視野。ただし158円台後半には押し目買いが厚く、160円超えでは介入警戒が出るとも言われています
ここ数日、私はずっと日銀と米指標の話ばかり書いていました。9月に利上げがある、米国のインフレは落ち着いた、それでも円は買われない、という繰り返しです。ただ今朝の解説をいくつか読んでいて、少し別の説明に出会いました。今のドル円を押し上げているのは金利差の話ではなく、原油だという見方です。言われてみると、ここ数日の値動きの粘り強さは、そちらのほうが腑に落ちます。
原油から円売りまでの道筋
外為どっとコムの中村勉氏によれば、中東情勢の混迷が長引くという懸念から原油相場が上がっていて、それがドル買い円売りの圧力になっているそうです。理屈としては教科書どおりで、原油を輸入に頼っている日本は、原油が上がると輸入代金の支払いが増えます。貿易収支が悪くなる方向に効く。実需の円売りが増えるという読み方につながります。
この材料が厄介なのは、指標のように発表の瞬間があるわけではないところです。CPIなら21時30分に数字が出て、そこで勝負がつく。原油はじわじわ上がって、じわじわ効きます。だから値動きに派手さがない代わりに、押しても戻ってくる。ここ数日、下げたところが必ず買われているのを見ていて、私は誰かが淡々と買っている感じがしていました。実需の話だとすれば、その手触りとは合います。
もっとも、原油が円安の主犯かどうかは私には断定できません。中東のニュースが出た日にドル円が素直に上がったかというと、そうでもない日もありました。ただ、金利差だけでは今の粘りを説明しにくいのも確かです。
160円の手前で足が止まる理由
みんかぶの本日の見通しは、堅調地合いは続くとしつつ160円台のトライには少し慎重、という書き方をしていました。158円台では押し目買いの意欲が強く、160円を超えると介入への警戒が出る。上も下も、値段そのものより人の思惑で止められている状態です。7月末の日米協調介入からまだ3週間しか経っていないので、当局の目を気にする人が多いのは当然だと思います。
米国側の材料は今週やや薄めです。今夜は7月の住宅着工と建築許可、それに輸出入物価指数と鉱工業生産が出ますが、これで160円を抜けるほどの力があるとは思えません。明日には7月分のFOMC議事要旨が控えているものの、サプライズは限定的という見方が多いようです。9月のFRB利上げ確率は、7月末に7割近くあったものが今は3割程度まで下がったと伝えられています。米国側で新しい話が出にくいなら、しばらくは原油と介入警戒の綱引きが続くのだろうと見ています。
ポンドは今週が本番
ポンドドルは1ドル35セント台の半ばで堅調です。イングランド銀行は政策金利を3.75%で据え置きましたが、採決は6対3で3人が利上げを主張したと説明されています。今週予定されている英雇用統計と英消費者物価が、その3人の側に材料を渡すかどうか。私の主戦場のもう半分なので、こちらは指標の前にポジションを軽くしておきます。
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