米CPIは4つの数字が同時に出る、12日にどれを見るか先に決めておく
- 12日21時30分の米7月CPIでは、総合とコアそれぞれに前年比と前月比の4つが出る
- 為替が反応しやすいのはコアの前月比で、0.1%の差が9月の利上げ観測を動かす
- 前年比には去年の同じ月の水準が混ざるので、今月何が起きたかは分からない
水曜の21時30分に米7月のCPIが出ます。夜通し画面の前にいる側から見て、この手の指標で一番よくない負け方は、数字が全部出そろう前に手を出すことです。CPIは一度に4つの数字が出ます。総合とコア、それぞれに前年比と前月比。4つ並んだ画面を上から順に読んでいるうちに、初動は終わっています。だから発表前に、どれを見るかを一つに決めておく。今週の私は、コアの前月比だけを見ます。
1. 21時30分に出るもの
米労働省の労働統計局が出す消費者物価指数で、7月分の発表は日本時間の12日21時30分だそうです。先週金曜の雇用統計と同じ時間帯で、東京はもう寝ている人が多い頃合いです。流動性が枯れているわけではありませんが、値は飛びます。
出てくるのは4つ。総合の前年比、総合の前月比、コアの前年比、コアの前月比です。コアというのは食品とエネルギーを除いたもので、ガソリンや野菜の値段に振り回されない部分を取り出すための数字だと思ってもらえば足ります。
見出しになりやすいのは総合の前年比のほうです。3.0%だった、2.8%へ鈍化した、という言い方で報じられるのがこれにあたります。ただ為替が動くのはたいていコアの前月比で、私は画面ではそこしか見ていません。
2. 前月比0.1%の重さ
コアの前月比は0.2%とか0.3%という小さな数字で出ます。小さく見えますが、12か月ぶん積むと年率になります。毎月0.2%なら年2.4%、0.3%なら年3.7%。1.3ポイントも違ってきます。
FRBが目標に置いている2%に対して、月0.2%は近い。0.3%は遠い。予想が0.2%のところに0.3%が出れば、市場は9月の利上げの確率を計算し直します。金利が動けば、ドル円はそのまま引っ張られます。0.1%というのはそういう単位です。
1か月の数字は振れが大きいから3か月平均で見るべきだ、という整理もあります。腰を据えて方向を判断するなら、そちらが正しいと私も思います。ただ発表後の30分に動いているのは月次の数字のほうです。その時間帯を相手にするなら、月次を見るしかありません。
3. 前年比に混ざる去年の分
前年比には引っかかりどころがあります。今月の物価が動いていなくても、去年の同じ月が高ければ数字は下がり、去年が低ければ上がる。比べる相手のほうが動いているだけの変化が混ざります。
去年の7月にガソリンが跳ねていれば、今年の7月が平年並みでも前年比は大きく鈍化して見えます。そこだけ切り取ればインフレ鈍化という見出しになりますが、今月は何も起きていないかもしれない。
なので前年比の数字だけで相場観を入れ替えるのはやめておいたほうがいいです。使うなら、前月比で今月に何があったかを確かめてから。順番を逆にしないことだと思っています。
4. 発表後の30分と、その前後
初動は素直に出ますが、戻されることも多い時間帯です。先週金曜の雇用統計にしても、156.68円まで落ちてから157.76円まで買い戻されて引けています。飛びついた側が一番きつい思いをしやすいところです。
水準の確認だけしておくと、ドル円は157.76円で先週を終えました。外為どっとコムは今週の予想レンジを156円前半から159円台後半と置いていたようです。
それと11日は日本が山の日で休場です。東京時間の商いが細るので、月曜と火曜につけた値はあまり信用しすぎないほうがいい。薄いところでついた高値や安値は、水曜に人が戻ってくると平気で消えます。
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