← 記事一覧に戻る

相場分析

週足では半円も動いていない一週間、その中で3.3円が行き来していた

USD/JPY 週足(8/3〜8/7)157.76-0.29%
この記事のポイント
  • 先週末158.22円に対し、今週の終値は157.76円。週足の実体はほとんどない
  • その中で安値155.21円、高値158.55円。値幅は3.3円あった
  • 前半の円高は日米当局、後半の円高は米雇用統計。同じ方向でも戻り方が違う

終値だけを並べると、先週末が158.22円、今週末が157.76円だそうです。半円も動いていません。ただ、その間に155.21円と158.55円を両方つけています。値幅にすると3.3円。夜通し画面の前にいた側としては、これを動かなかった週と呼ばれるのはやや心外です。今週は円高の理由が途中で入れ替わった週でした。そこを整理しておくと、来週の見え方が変わります。

1. 今週の値動き

月曜のアジア時間、ドル円はいきなり155.21円まで落ちました。日米の協調介入によるものと報じられています。先週末の158.22円からだと3円の下げで、週の安値はここで決まりました。

そこからは戻りのほうが速かった。火曜から木曜にかけて157円台を回復し、200日移動平均線とされる158.08円も上に抜けています。金曜の朝には中東情勢の再緊迫を材料に158.55円まで買われ、週の高値もここでついたそうです。

その日の21時30分に米雇用統計が出て、156.68円まで一気に落ちました。ただ売り一巡後は買い戻され、NY終値は157.76円。前日比では67銭のドル安どまりです。上下に3円振っておいて、週足で見ると小さな陰線が一本残っただけ、という一週間でした。

2. 円高の出所

今週は円高が二回ありました。月曜の155円台と、金曜の156円台です。チャート上はどちらも下ヒゲですが、私はこの二つを同じ押し目として扱いません。

月曜の下げをつくったのは日米の通貨当局です。実弾で下げた相場は、日米の金利差そのものには手をつけていません。だから需給が一巡すれば、元の水準に引き寄せられる。実際、三営業日で158円台まで戻っています。

金曜の下げは米金利が動いた結果です。雇用が減っていれば9月の利上げは遠のく。ドルを買う理由そのものが目減りしたので、こちらは黙っていても戻る類の下げではありません。介入警戒でつけた安値と、指標で削られた安値を同じ支持線として並べて数えると、来週おかしなことになります。

もっとも、市場がそこまで律儀に区別してくれるとは限りません。155円という数字だけが一人歩きして、次に近づいたときに買いが入る展開も十分あるでしょう。私はそれでも、出所の違いは頭に置いておきたいと考えています。

3. 金曜の中身

米7月の非農業部門雇用者数は2.3万人の減少。予想が8.0万人の増加だったので、方向ごと逆でした。加えて前月分も5.7万人の増加から2.0万人の増加へ下方修正されたと伝えられています。平均時給も前年比3.2%と、予想の3.5%に届きませんでした。

面白いのはドル円以外の反応です。ユーロドルは1.1581ドル、ポンドドルは1.3509ドルまでドル売りが進んだそうです。ドルは全面的に売られていました。それでもドル円だけは157円台後半まで押し戻されている。

つまり、ドルが売られる場面でも円を買い切れない状態がまだ残っているということでしょう。介入で155円を見せられた後でこれなら、円の側の需給はそう簡単に変わっていないと読むのが素直だと思います。

4. 来週の予定

山は12日の米CPIです。9月の利上げがあるかないかを、市場はここで測り直すことになります。11日から13日にかけては米国債の3年、10年、30年の入札も並んでいるそうで、金利が動けばそのままドル円に伝わります。13日にPPI、14日に小売売上高。金曜の雇用統計で下がった利上げ観測を、上に戻すか下に押し込むかの週です。

水準では158.08円の200日線が攻防ラインになりそうです。上には75日線の160.27円、25日線の161.48円が控えていると見られています。外為どっとコムは来週の予想レンジを156.00円から160.00円としていました。

それと、週明けの窓には気をつけたいところです。金曜の引け際まで介入警戒が消えていないので、月曜の朝に飛んで始まる可能性は普通にあります。

CPIが強い利上げ観測が戻って160円方向へ。ただし当局の口先介入が出やすい水準。
予想通り158円台での小競り合いが続きやすい。無理に方向を決めにいかない。
CPIが弱い200日線を割って157円台前半へ。156円台では買い戻しも入りやすい。
ヨル教授メモ: 週末は終値の位置だけ確認しておけば十分です。今週なら157.76円で、200日線の158.08円をわずかに下回って引けました。週の高値と安値は月曜には忘れられますが、終値がどちら側にあるかは翌週の入り方に効いてきます。あと、米国債の入札は経済指標ほど注目されませんが、今週のように金利で為替が動いている局面では日程だけでも押さえておいてください。入札が不調だと、指標が何もない時間帯に金利だけが動きます。
用語でつまずいたら。FX入門の記事一覧を見る →
PRFX口座の開設はこちら
松井証券 FX口座開設

1通貨から。少額で試せて、サポートの評判が高い会社です

ヒロセ通商 LION FX 口座開設

約定力と情報量に定評。ポンド系のスプレッドが狭めです

1通貨から練習するなら SBI FXトレード → 1通貨から取引でき、ドル円スプレッドが狭い。評判基準の比較で1位に置いています

チャート分析に使っている TradingView →

選定は単価ではなく評判(満足度・処分歴・障害歴)で決めています → 口座比較

FXは証拠金取引のため、相場の変動により預けた証拠金を上回る損失が出ることがあります。各社のリスク説明を確認のうえ、ご自身の判断でお申し込みください。

タグ: 週間まとめドル円米CPI
参考にした記事
当サイトの内容は情報提供を目的としたもので、特定の取引や売買タイミングを推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。