ドルが売られたのにドル円が下がらない朝、円はクロス円で売られていた
- 昨日のドル円は157.30円から157.88円の狭いレンジ。今朝も157.67円付近でほとんど動いていない
- 米イラン協議への期待でドルが軟調だった一方、ユーロ円や豪ドル円で円が売られ、ドル円は下がりきらなかった
- 上値は158.05円付近の200日移動平均線。明日の米雇用統計まで157円台のもみ合いが続きそうだと見られている
昨日のドル円は157.30円から157.88円の間を行ったり来たりして、157.70円台で終わったそうです。値幅は0.58円ほど。先週の介入で数円動いていたことを思えば、静かなものです。ただ、この日はドルそのものが売られていました。それなのにドル円がほとんど下がっていない。私が夜通し見ていて引っかかったのはそこでした。
1. ドル安の理由と、円の居場所
ドルが軟調だった背景は、ホルムズ海峡の開放をめぐる米国とイランの協議が進むという期待だと報じられています。中東の緊張が緩めば原油は下がりやすく、安全資産としてのドルを買う理由も減ります。教科書どおりなら、ドル安はドル円の下落につながるはずです。
ところが昨日は、ユーロや豪ドルに対して円が売られたと伝えられています。リスクが後退したときにまず売られる通貨が円だという、いつもの反応です。ドルが下がる力と、円が下がる力。この二つがドル円の中でぶつかって、結果として157円台の真ん中に張り付いた。動かなかったのではなく、両側から引っ張られて動けなかったと見るほうが実態に近いと思います。
2. ドル円だけ見ていると読み違える日
私はドル円とポンドドルを主戦場にしていますが、こういう朝はユーロ円のチャートを先に開きます。ドル円が横ばいでもユーロ円が上がっているなら、市場は円を売っている。逆にユーロ円まで下げているなら、それは円買いです。同じ横ばいでも中身がまるで違います。
この見分けが効くのは、次に材料が出たときの反応が変わるからです。円が売られている状態でドル安の材料が追加されても、ドル円は素直に落ちません。落ちたところで円売りに拾われる。昨日の157.30円が思ったより堅かったのも、そういうことでしょう。逆に円買いが主役の局面なら、同じ材料で一気に抜けます。
ドル円が動かない日を退屈な日として片づけると、この差を見落とします。私も昔は値幅の小さい日をただ待ち時間として扱っていました。今は、どちらの通貨が主役かを確かめる時間として使っています。
3. 158.05円と、明日の雇用統計
今日の予想レンジは157.00円から158.20円だそうです。上値の目安として意識されているのが、158.05円付近を走る200日移動平均線だと外為どっとコムの神田卓也氏が指摘しています。介入前に何度か跳ね返された水準でもあり、ここを終値で超えられるかどうかは分かりやすい判断材料になります。
先週後半の日米当局による円買い介入の効果は一巡しつつあり、相場は次の方向を探る段階に入ったと見られているようです。その次を決めるのが、明日7日に出る米7月の雇用統計でしょう。強ければ米金利が上がってドル買い、弱ければその逆という単純な話ですが、介入警戒が残る中では上方向のほうが動きにくいかもしれません。
今日に関して言えば、私は積極的に入る気になれません。材料待ちで157円台をうろうろする相場は、値幅を取りにいくと往復で削られます。指標前日に無理をして、翌日の本番で資金が細っているのがいちばんもったいない。
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